自律神経とはどういうもの?
自律神経は、無意識に体の内部環境を自動的に調整し、安定させる神経系の一部で、心臓の拍動、消化、呼吸、代謝、体温調節など、生命維持に必要な基本的な機能をコントロールしています。
自律神経系は、交感神経系と副交感神経系の2つに大きく分けられます。
交感神経系は、体を活動的な状態にします。ストレスや危険を感じたときに活性化し、心拍数や血圧の上昇、筋肉への血流増加、瞳孔の拡大、消化活動の抑制などを通じて、体を即座に反応できる状態にします。
一方、副交感神経系は、体をリラックスさせ、エネルギーを蓄える働きをします。休息と消化の状態を促進し、心拍数や血圧の低下、消化活動の促進などを行います。
心身ともに健康な状態のときには、交感神経と副交感神経の2つの神経がバランスよく機能し、外部環境や体内環境の変化に適応しながら体の内部状態を最適に保ちます。しかし、ストレス、不健康な生活習慣、病気などによってこのバランスが崩れると、自律神経失調症といった健康問題が引き起こされてしまいます。
自律神経の働きは、意識的にコントロールすることは難しいですが、呼吸法、瞑想、適度な運動、健康的な食生活などを通じて、そのバランスを整えることができます。